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「あれ?親父…そんなところでなにやってんの?」
土埃の発生源から自力で這い出てきた男に王李が怪訝そうな表情で聞くと、男は、咳払いをしながら「なんでもない」と言った
ちなみに、先ほど男が王李を狙って正拳突きを繰り出した直後、それが当たる前に寝ている王李から回し蹴りが繰り出され、男は吹きとばされたのだった。もちろん王李は、無自覚。
王「まぁなんでも良いけど、その壁直しておいてね?」
父「おっおう!」
父親が壁の修復を始めたのを確認して、また大きなあくびを漏らした王李は、目を擦りながら部屋を出た
二階から一階まで降りると、洗面台の前に行き頭をポリポリ…しばらくボーっと鏡を見てから顔を洗った
王「さて、行くか…」
壁にかけられた時間を確認すると時刻は5時ちょっと過ぎ。王李にしては、いつもより遅い時間だが、スタスタと無駄に広い家の廊下の奥へと進んで行った
ガラガラ…
王李が開けた重そうな扉の奥には、バカデカイ空間が広がっていた
床は、綺麗にワックスが掛けられ壁には、大きな全身鏡が取り付けられている。ところどころに、竹刀やらサンドバックやらマットやら…武道で使われるような道具が転がっていた
王「今日は、これにするか」
そういって手にした木刀を持ち、部屋の内部に取り付けられた小さな部屋に王李が入ってから5分後、袴姿になった王李が部屋から出てきた
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