★早瀬王李の日常★

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ガラガラ… 王「いってきます」 魁「親父さん、いってきまーす!!」 父「おう!魁、王李勉強がんばれよ!!」 いつまでも玄関にいては、遅刻してしまうのでいつの間にか見送りに出てきた親父に挨拶をして家を出た ………………………… ……………… ………… 俺と魁は、今学校への通学路を他愛もない話をしながら並んで歩いている 魁「そういやさぁ、こないだ若衆に聞いたんだけど、駅前に新しい店ができたんだってな?」 王「あぁ、ドクロやらなんなら悪趣味な店だろ…?」 魁「マジか!!今日の放課後行こうぜ!」 王「やだ。」 魁「よぅし!決まりな!!あぁ楽しみだな♪」 キラキラ目を輝かせる魁を見てため息が漏れる。何故、あんなものが良いのか…俺には疑問でならない 現に今魁がジャラジャラと付けているアクセサリーのモチーフは、ドクロ率が高いがその一つひとつがこちらを見ているようで若干怖かったりする ルンルンと上機嫌で歩く魁と急激に気分が下降した俺。そんな俺たちの前にガラの悪そうな輩が数人現れた それを見た魁の眉間にはシワが刻まれ、さっきのルンルンは、何処かへ行ってしまったようだ 「お前、氷室組の氷室魁だな?」 魁「なんだテメーらは…」 王「………」 「氷室組の跡取りを人質にしてお宅の組長さんに来てもらおうかと思ってね。だから魁君、俺達と来てくれないかな?」 嫌な笑みを浮かべて俺達ににじりよってくる男達。しかし、魁は怯む様子も無く男達を睨みつけたままでいた そんな魁の様子ににじりよるのを止めて一瞬止まった男達は、直ぐにダッと走ってきて魁の横にいた俺を拘束した ギリギリと腕を捕まれている俺。 痛い… 魁「チッ卑怯なやつら…」 「ハッ!卑怯も糞もねぇんだよ!!お前は、俺達に従わないとな?お前が従わないならお前の彼女がどうなるか…」 はっ…? 魁「ぶはっ…!」 静寂の中発せられた男の珍発言に魁は、我慢しきれなくなったようで吹き出した…
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