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「え?いまなんて言ったの?」
「…ケッコン…とか…」
「え~っ!菜摘が結婚の話してる!?」
「…ありえないよね」
「ごめん。なんだか予想外の言葉だったからつい…」
いつかは自分で起業したいと夢見て入社してから、もう7年の月日が流れた。
同期は途中でどんどんハッピー退社していき、私や親友の中田優(なかた・ゆう)なんて女子社員の中でも古株なほう。
ずっと毎日仕事だけ夢中で頑張ってきた。
でも…。
これから先も毎日変わらないままで生きていくのは、あまりにも悲しすぎる気がしてきた。
それは後輩の伊藤駿介の存在が、私の中で少しづつ大きくなってきたからかも。
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