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【永遠なんてあり得ないのに】 「っ…ぇ、うっ……」 「イギリス、泣かないでくれよ」 「う……ふ、む…り…っ」 「大丈夫だよ」 アメリカは宥めるように、俺をそっと抱きしめた。頭を撫でながら、『大丈夫』と囁く声があまりにも優しくて。 「っ、ぇ…あめりかぁ……!」 「な、何でもっと泣くんだい!?」 おろおろと慌てる元弟の胸にすがりつきながら、雫をぼろぼろと彼の服へ染み込ませる。そんな俺を宥めるようにアルフレッドはまた、そっと抱きしめてくれた。こんな優しい面があるなんて知らなかった。ずっと嫌われていると思ってた。 でも、 「好きだよ、イギリス」 「おれもだ、ばかぁ…!」 俺のことが好きだ、とそう言ってくれたから今はそれを信じたい。
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