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【恋人≠弟】 「なぁ、アメリカ。お前って本当に俺のこと好きな」 「当たり前じゃないか!そんなに俺が信用出来ないのかい?!」 消え入るように吐いた呟きをあいつは聞き逃がさず、しかも言い終える前に俺を抱き寄せた。突然抱き締められたことで言葉は空に消え、アメリカはそのまま俺を離そうとしなかった。目を閉じてその胸に身体を委ねると懐かしい匂いがする。この自由気ままな男があの子なんだと認識させられる。 「何を考えてるんだい?」 アメリカは黙ってしまったことが不服だったのか、頬を膨らませながら俺の頬をつついてきた。あの頃の面影を感じさせる幼い表情に思わず頬が緩んでしまう。そんなアメリカは普段見せない笑顔に驚いたのか一瞬目を見開いた後、眉を下げながらくすぐったそうに笑った。 屈託のない笑顔に魅せられ、ぽかんと口を開けているとアメリカはそっと頭を撫でてくれた。あまりの優しい行動に思わず涙腺が緩みそうになる。でも、たまにはこいつの優しさに甘えてもいいかもしれない。 もし泣いても傍にいてくれると信じてるから。
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