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「自分…俺の事好きやったんか。」
なんやねん、いつから居ったんや。後ろにあるドアから憎い白石部長の声が聞こえて振り返ればそこには目を丸くして立っている部長が居った。
『え…あ…え?…いつからいたの?』
先輩顔真っ赤や、そんなかっこええんか白石蔵ノ介。俺のが先輩をずっと見てたん知らんやろ。この場から逃げな死んでまう。
そう思ってドアに立ち尽くしてる部長の横を通り過ぎる時間近でみた部長の頬は少し赤かった。
なんやねん、本間になんなんや。部室から出てしばらくしてから振り返ると泣いている先輩の姿が見えた。
フラれたんやな、と思って戻ろうとしたら先輩を包むように部長が先輩を抱きしめた。
なんや、あの二人両思いやったんか。
「きしょいっスわ」
泣いている先輩と目があったような気がして精一杯のイヤミを言っては背を向けてそのままひたすら歩いていた。
なんや雨が降ってきてもうたわ。
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