75人が本棚に入れています
本棚に追加
「くふふふふ……残念だったなニノ。このモンブランは最高だぁ!」
「何よ、当たり引いたからって調子に乗っちゃってさ」
「いいなぁ……当たりのモンブラン」
ジャンケンに敗北した甲太だったが、意を決して口に運んだモンブランは美味かった。
涙を流しながら、チョコレートケーキを食すニノに自慢をする甲太。
そんな甲太を興味なさ気にあしらう輪花。
そして当たりのモンブランを欲しがる美宮。
ケーキに抱く想いは三者三様だったが、次の瞬間それは変化する。
「あれ?モンブランの中に何か入ってる」
甲太の変な呟きに、2人の少女は彼に近付きそれを見る。
半分くらいまで食べ進められたモンブランの中央部に、金色の紙包みが埋まっていた。
「何コレ」
「分からん」
「いがらし……食べ進めてみて」
美宮に言われたとおり、甲太は紙包み周辺を食べた。見えてきた形は球体で、見た目だけならチョコレート菓子のように思える。
最初のコメントを投稿しよう!