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その日はそんな会話を続けてさっさと帰り、犬小屋の中で眠りについた。
そんで、ちょっとした問題に直面しちまったのは、日が明けてから割と経ってからだ。
その時俺は呑気に欠伸をしていたのだが、急に中から大声が聞こえるもんだからビックリしたぜ。
そしたら、あの中年女はキャリーケースを引きずりながら家を出て行った。何だ何だ?繁さんが出ていくトコなら何度となく見てきたが、あっちが出ていくってパターンは初めてだな。
「ワンっ、ワンっ!」
流石に、何かあったんすかぁ?何て聞くわけにもいかねぇや。繁さんがこっちに来てくれることを祈りながら吠えると、繁さんが縁側からこっちを見ていた。
「おぉ、インターセプター。どした?」
いやいや、どした?はこっちの台詞だぜご主人。
テケテケ歩み寄ると、俺のことを撫でながら事情を話して下さった。
おぉそこ、そこがえぇのんじゃ……。
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