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いっそこのまま自然消滅ってのもアリかも。
傷付きたくない。
本音を聞きたくない。
よくよく考えて見れば、俺は日野君のこと何も知らない。
誕生日も血液型もどんな人が好きだったかも。
「知らないんだな」
「何が?」
「え?口に出してた?」
「うん出てた」
聖も佐川も変な顔して俺を見ている。
やばーい。
言えない、つかこいつらに悩み相談なんかしたら確実に周りに言い回る。
口が裂けても言いたくない。
曖昧に笑ってごまかし、残ったご飯をかきこんだ。
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