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「胡桃」
昼休み、いつも通り屋上に集いお弁当タイム。
日野君の膝の上に乗って、お弁当を食べる、俺の癒しタイムだ。
「食いづらくねぇの?」
「ちっとも」
「全然」
俺と日野君が同時に答えると佐川は少し顔をしかめた。
「じゃあ俺も先輩のお膝にお邪魔しちゃおっかなぁん」
「お前は無理だろ」
いそいそと膝に乗ろうとした聖を肘で制し、盛大に溜息を吐いた佐川。
「不幸因子ばらまかないでくれます?」
日野君が汚いものを追い払うかのように手をしっしっと振る。
ばっとこっちを見た佐川は
「はぁあぁあぁぁあぁ…」
とまた盛大にわざとらしく溜息した。
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