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「凄いよね胡桃ちゃんって」
佐川に引っぺがされて少しご機嫌ななめの聖が口を開いた。
唐突の呼び掛けにハテナマークが頭に乗っかる。
「あいつの今までの趣味さ
150㎝以下、巨乳、ロリ顔、天然っていう変態4原則だったんだよ?
それが男で、胸まな板以下、ロリよりはショタ、天然じゃない。
これって…天変地異起こるよね」
一人愚痴る聖。
酒でも飲んできたのかな。
居酒屋で文句をたらたら並べるサラリーマンと被って見える。
「本当だよ、もしかしたら間食ってやつかもね。同じやつばかりじゃ飽きてきちゃうからさ。
たまーに違う味をつまみたくなるよね。
すぐに飽きるけど」
それはつまり俺は
遊ばれてる、と?
いや、一度も考えなかった訳じゃない。何度かもしかしたらって頭に浮かんできたよ。
けど、日野君の言葉を信じたい自分がいる。
「じゃあ俺おつまみかな?」
「そうでしょ、間違いなく
ね、佐川さぁん!」
「少し考えてから喋れよ馬鹿か」
「考えてますって。
だってあいつ男のセフレは何人か居たもん」
プチンって何かがキレる音がした。
幸福だった、数分前がひどく遠い昔のようだ。
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