2.異力と過去

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能力というのは誰もが持っている力のことを言う。 例えば運動神経や頭脳などと言った身体的なものだ。 人間はそれが一人一人異なっているため個性が存在する。 得意不得意があるから、違いがあり比較される。 これが人間の運命なのだ。 その能力の中でも異質の物がある。 それがオレや晴美の持つ特別な能力のことだ。 以前にインターネットなどで調べ、都市伝説のサイトで名前を見つけ出した。 普通の能力とは異なり、全く異質な存在。 それを 「異力」 というらしい。 らしいというのはそれは都市伝説のサイトから生まれた言葉だからだ。 実際は違うかもしれないし、真実かもしれない。 しかし名前はどうあれ『異力』は間違いなく存在する。 そんな能力を持つオレや晴美が特別というわけではない。 他のみんなとなんら変わらない普通の高校生で、普通の一般市民だ。 異力は自慢でもなんでもない。 当たり前のものだからだ。 オレの『完全記憶能力』も『頭がいい』という能力と対して変わらない、オレの得意分野ということなのだ。 ただそれだけ… 異力というのは名前だけで、実際は普通の能力と変わりはないのだ。
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