ロマンスの神様 2 (首長)

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失礼しました、と一礼して茶を運んできた男が部屋を出て行く。 途端にしーん、と部屋を静寂が支配する。 今さらながら2人きりな事を意識してしまい。 「い、今のかたっ、よく見かけますけど…」 「あぁ、中山いいます。私の身の回りの事を手伝ってくれる世話係いいますか、付き人みたいなもんです。」 「そ、そうなんですか。すごいですね。」 何がスゴいんだかよくわからない返答をしてしまった。 「田村さんはいつも週4日くらいここに来てくれはるけど、お仕事とか家のほうとか色々大丈夫なんですか?あ、お茶飲んで下さいね。」 「あ、いただきます。別に、1人暮らしやし毎日暇してるんで全然大丈夫です。」 「お1人で暮らしたはるんですか?」 「はい。」 「じゃあ、彼女さんとか、デートで忙しいんや…」 「そんな人いませんからっ!!」 し、しまった。 つい興奮して大声が。
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