scene3

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彼らにおいても、君たちの存在は意識の外だ。 彼らは君たちの存在に驚く。 しかし、それは恐怖とは無縁だ。 確かに、初めは恐怖も混じった。奴らの放つ叫びが、君たちにも恐怖を伝播した。しかし、彼らは気付く。君たちの狙いを。恐れをどちらにもたらすかを。 そして、彼らは攻勢に転ずる。今までの鬱憤を、痛みを、晴らすかのように。 そしてこの日、彼らは裏路地を全て取り返す。 そう。全てだ。 そして今夜、彼らは残りの公園を奪うだろう。 君たちのはっきりとした姿を、奴らは理解していない。奴らは、君たちに対して、なんの対策もとれていない。彼らが奪うのは、容易だ。 これで、この町でのwarは、終わるだろう。 子供の規定では、戦争期間は、五回と決められている。それは、大人を警戒するため。 長引く戦争は、危険性がます。だから、今日が最後だ。今日を過ぎたら、また、日常が、子供達にとっての日常が、戻るだろう。こうして、子供のテリトリーは保たれるのだ。
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