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君と僕がもう一度始めからやり直したならば、きっと君は僕を見向きもしなかっただろう。それは僕も同じだ。僕達はあまりにタイプが違いすぎた。
二歳か三歳か、そのくらいに、僕らは会ったらしい。らしいと言うのも、僕も君も、その当時を知らなかったからだ。気が付いたら一緒にいたと、僕の母は言っていた。
ありきたりだと言われそうだが、僕らは幼なじみという間柄に甘えて、何一つしてこなかった。大学が別々になって初めて、君の存在を、僕は確かなものとして手にしたくらいだ。それは君もまた同じだっただろう。と僕は思う。僕らはお互いを仲の良い友達としてしか見て来なかった。そう僕は思うんだ。もしも、君がそれを違うと言ってくれたなら…ごめん。僕は嬉しいと思ってしまう。
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