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君と僕はタイプが違うと、僕は思う。誰からも理解されないだろうけど。君と僕はあまりに違っていて、あまりに近かった。僕達は互いに互いの温もりを背に感じながら見えない姿を不器用に、けど、必死に探していたのかも知れない。僕は、君が『君』という存在で良かった。
これから僕の意識をここに残したまま肉体を保ったまま僕は僕の心を届けに行く。いや、僕は君に会いに行く。
僕の灯す炎はゆっくりと僕の文字を天へと届かせるだろう。僕は、この最初で最後のラブレターに、僕は自分の心を詰め込んだ。この灰が天に届くその時、僕達は再会する。
ああ、もう何も書きたくない。これ以上書くと、僕は、僕は…
最後に涙に濡れて柔らかくなってしまった紙の上に柔らかな文字で彼は最後の言の葉を私に書いた。
この言葉は、誰にも見せることはないだろう。
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