1人が本棚に入れています
本棚に追加
椅子が軋む。
背もたれに寄りかかりながら、漫画を読んでる僕の姉。
「姉上~ちょっとうるさいよ。」
……応答なし。
こうなったら返事を期待するのは無謀。僕の姉は熱中したら周りが見えなくなる人だからな
「いいよ、優。いつものことじゃん。」
うーん、と僕がどうやってこの仏像をどかそうか考えてると、伊月が僕に向かって話す。
「いや、そろそろ弟の威厳を取り戻す時期だ。」
「弟って普通威厳ないよね。」
うーむ…まったくだ。それには納得。
「まあまあ、見られて困ることじゃないんだしいいでしょ。ほっとこうよ。」
いやいや、合コンの計画は見られて困らないのか?てか姉に見られるのはちょっと恥ずかしいぞ。
そんな僕の思いを無視して、伊月は既に情報誌を開き始めてる。
ちらっと姉を見る。姉は漫画はじめの一歩全90巻以上の今第三巻を黙々と読んでるところだった。
……これならいいかな。
僕も机について、一緒に情報誌を眺めることにした。
最初のコメントを投稿しよう!