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駅で、なんとも目立つ二人を発見した。
綺麗な黒髪を腰まで伸ばした女性と、シルバーアクセサリーで武装して、派手に赤と茶色のメッシュで他を威嚇している若者の二人だ。
どうやら若者ばかりが話していて、女性はまさに迷惑そうな顔をしていることから、ナンパというやつだ。
珍しいな。
素直にその感想しか浮かばない。
ナンパなど名前だけが横行し、実体などないものだと思っていたんだが。
あの女性には悪いが良いもの見せて貰ったと思う。
助ける気?
勿論ない。だって必要無いだろうからな。
そう自問自答して、明快な解答を得て、今一度手元の数独に目を移す。
いつも電車内でおじさん達がやってる、あれだ。
軽く鼻で笑いながら見てたあれを自分がやるとは思わなかった。
ましてやまさかこの歳でハマるとは更に思わなかった。
うーむ、何事も馬鹿には出来ないな。
そう思いながら空欄に数字を埋めていく。
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