scene2

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『へぇ、シリアスだったんだ。それはそうと、知ってる?私もか弱いおなごなのよ?』 『冗談でしょう。』 そういうと、また殴られた。 『あんた…わざとやってるのかしら?』 『自分の心に嘘はつけないのです。』 そういうと姉上の笑顔がひきつった。 ちょっとまずかったかな… 『貴方はね、ちょっとは自分の心包み隠す術を身に付けた方が良いわよ。今はまだ許されるでしょうけど。』 おお、なんか知らないけど良かった。折檻は免れた。 『は、はい。』 『珍しく殊勲な返事ね。どうせ聞いてないんでしょ?』 『はい……いやいや、いいえいいえ。聞いてるよ。』 あ、ヤバい、プルプル震えてる。 しかしその震えも、何故か急に大人しくなった。いや、諦めの色が表情にありありと映っていたから、本当に呆れたらしい。 『あんたね…まぁ良いわよ、一回痛い目にあいなさい。』 『いつもあっています。姉上のせいで。』 『はぁ…バカやってないで行くわよ。』 『はいさ。』 ふう、良かった、もう殴られないだろう。 それに、姉上は知らない。 僕が、もうそれなりに痛い目に遭っていたことを。 『ま、話さないけどね。』 そう呟いて、僕は姉に続いて東京行きの電車に乗った。
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