烏羽色 nurebairo ――漆

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烏羽色 nurebairo ――漆

 晴れゆく緑 枯れることなき命の果て  見ること叶わぬ漆黒の空  長き水の流れに 舞うのは哀れよ  鮮紅の花は 懐に入りて命と交ざり  認めることも 儚き星の足跡のよう  追憶の片端など 掴むことさえ  愚かな背を 嘆き袖絞る妹の如く……  濡れ羽色 ああ 最早  色さえ染められぬ 褪せた衣の端
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