蝶羽〈アゲハ〉
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蝶羽〈アゲハ〉
夕方5時。 「お疲れ様でした。お先に失礼します。」 足早に会社を出る。 辺りを見渡し、手を上げてタクシーを停めて乗り込んだ。 「渋谷駅前まで」 タクシーの運転手に手短に伝えるとタクシーは動き出した。 キラキラとした町並みを走り抜ける。 段々と冬の冷たい空気になって来た夜の闇を見つめながら、私は暫しの休憩とばかりに目を軽く閉じた。
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