耳栓☀バッタ君0001

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『耳栓☀バッタ君』 第一回 バッタ登場🍺。 『ったく、やってられないよ。飯食うのに、困らなくなったら、増税だもんね。』 (市民の利得というものを舐めちゃいかんよ。俺たち市民は、健全で、蒙昧なんだから。) 其処へ総理の籐妙寺是清が、帰ってきた。自宅に御伽三郎を呼んでいたのだ。 帰るなり、是清は、バッタ君に絡み付いた。 『市民が怖くて政治家やってられるか!』 『どうせ、私は、籐妙寺の住職だ。しかし、いかんことは、やっちゃいかんのだよ。どうして増税だろうな!』 籐妙寺は、神妙ぶった顔で、バッタ君を、 覗いていた。 『あの、総理大臣だろ?』 籐妙寺は、思わず顔を隠した。 『だから、言っただろ、官僚主導では、何もできない。あれほど、政治家主導で、って、叫んでたのにさ。』 『あのな!日本は、民主主義なんだ。あの日の日本とは、違う。今は、主権といっても、通じる若者がいるかどうか?』 『あのな?奴ら若者は、好きで遊んでいるだから、遊び場くらい提供してやればいいだろ。博打や、酔っ払いで、青くなってたら、総理なんて、やれないだろ。』 『わかっとるのか!日本の未来を若者に託さない限り、日本の未来は、ない!』 是清らしくない、感じだった。 『日本を支えるのは、いつも、若者じゃなきゃいかん。我々は、相対的に若いとは、いわれるが、もう、六十余だぞ!あと、三年、あと三年まてば、世の中は、ぐんと良くなる!三年の辛抱なんじゃ!』 バッタ君は、もの不思議げだった。 『じゃあ、解散総選挙は、しないわけか?俺が、指摘したように、今やればな、まだ、……。』 『しない!!毛頭もない!!』 『それなら、負けるんだな。』 『わからん!負けようが負けまいが、解散総選挙は、やらん!三年後じゃ!!』 籐妙寺は、息急ききって、 奥の居間に消えていった。 背中にカゲロウが、飛びかっていた。 ー続くー
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