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部屋から出た舞は思いつめた顔をしていた
「そんなに嫌なら見捨てれば良かったんじゃないです?」
後ろから聞こえた幼い声に舞は振り向く
「フィリア……」
フィリア、と呼ばれた人物は
まだあどけなさの残る少女だ
「あいつにそっくりだ」
「あいつ?」
「ルクシィ」
フィリアはその名を聞き右目の眼帯に手を添える
「彼は今闇側のはず…」
「さっき話をしたけど闇の気配は全くない。ルクシィと違って随分大人びているし、落ち着いていた」
舞は無表情でフィリアに告げる
「闇の気配はしなかったし、まぁ大丈夫っしょ」
そう言う舞にフィリアはため息をつく
「それに…レヴィにはまだ伝えてないし」
「だぁれに伝えてないってぇ?」
背後から声が聞こえた瞬間、舞の顔が引きつる
「ぎゃっ!?」
「てめー…俺に黙って部外者入れてんじゃねーよ」
声の主は舞の頭をど突く
舞はそれにより、前のめりになった
更に舞は後ろから首に腕をまわされ、締め付けられる形になってしまった
「ちょ、ギブ!苦しい死んじゃう!!!」
「大丈夫!お前が死んだら全ての次元が崩壊してるから!」
「大丈夫じゃねぇだろ!!!」
「大丈夫、舞の後はフェンリル君がやってくれる、か…ら!?」
舞は前のめりになって、首に腕をまわす人物を吹き飛ばした
フィリアはまた溜め息を吐く
「ったく、少しは手加減しろよ。お前男で俺女!」
「女なら少しは女らしくしやがれ」
舞に飛ばされた人物は起き上がる
「どう振る舞おうが俺の勝手だ」
「フィリアァアアア!舞が反抗期だぁああ」
「はいはい、わかりましたから」
フィリアは苦笑して泣きつく男を見る
「うっせぇ、変態ロリコンが」
「貧乳は希少価値だ!!」
そう発言する男に舞はドロップキックをお見舞いしてやった
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