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音を頼りに川沿いを歩き続けていると少し先に水車小屋が見えてきた。
私は心にひとすじの安らぎを感じた。きっと番人か管理人か、とにかく人
がいるはずだ。
私は対岸に見え隠れする希望の建物に、離れた位置からとはいえできるが
ぎり近づきながら、目を凝らした。
見てみると小屋には窓がなく、たった一つだけ扉が扉がついていた。
そして残念ながらその扉は堅く閉じられ、閂がかけてあるようだ。
ひっそりとした景色の中で水車だけがからからと音を立てて回り続けてい
る。ここには誰も住んでいないのだろうか。
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