ひよこ期

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長女は元気に元気に育った。 1歳の誕生日と言う記念すべき日、お祝いで集まるみんなの前で初めて、自分の足で一歩を踏みしめた。 初めて長女を叱ったのは好奇心旺盛で、なんでも触る頃、今からとごうとしているお米をひっくり返して遊んでいた時だった。 どうにか、これは悪いことだと教えるために、押し入れに数分閉じ込めた。 が、しばらくして、襖をそっと開けると、満面の笑みで私を見つめる長女。 どうやら遊んでもらってると勘違いしているようだった。 怒る気力をなくす満面の笑みだった。
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