蝕まれた心に光を

26/120
21341人が本棚に入れています
本棚に追加
/700ページ
「消し……た?何だよ……それ…」 魔導石の力を消した? あまりに非現実的な事を言われ、優斗はディオウの言葉を半分は信じていなかった。 「あの娘の力は『消滅』。間違いなく、現存する巫女の中では、最強の力を持つ巫女だ」 「そ、そんな訳あるかッ!!!!凜はただの女の子だ!!巫女なんかじゃない!!」 必死にディオウの言葉を否定する優斗。 そんな優斗を見て、ディオウは含みのある笑みを浮かべて言った。 「フフ……いずれ、嫌でもあの娘が巫女だと、信じなければいけない状況になる」 「うるさい……!!何なんだよ、あなたはッ!?何でそこまで僕に情報をくれるんだよッ!?」 キレ気味になりながら叫ぶ優斗に怖じけづく事なく、ディオウは平然とした顔で言った。 「君には知る権利がある。そして、無知な君に情報を与える事で、少しでも有利になってもらう必要があるからだ」 「有…利……?何に対してだよ……!?」 混乱と怒りを混ぜた表情の優斗に、上から目線でディオウは言った。 「直ぐに答えを求めようとし過ぎだ、君は。少しは自分で考えるんだな……」
/700ページ

最初のコメントを投稿しよう!