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「消し……た?何だよ……それ…」
魔導石の力を消した?
あまりに非現実的な事を言われ、優斗はディオウの言葉を半分は信じていなかった。
「あの娘の力は『消滅』。間違いなく、現存する巫女の中では、最強の力を持つ巫女だ」
「そ、そんな訳あるかッ!!!!凜はただの女の子だ!!巫女なんかじゃない!!」
必死にディオウの言葉を否定する優斗。
そんな優斗を見て、ディオウは含みのある笑みを浮かべて言った。
「フフ……いずれ、嫌でもあの娘が巫女だと、信じなければいけない状況になる」
「うるさい……!!何なんだよ、あなたはッ!?何でそこまで僕に情報をくれるんだよッ!?」
キレ気味になりながら叫ぶ優斗に怖じけづく事なく、ディオウは平然とした顔で言った。
「君には知る権利がある。そして、無知な君に情報を与える事で、少しでも有利になってもらう必要があるからだ」
「有…利……?何に対してだよ……!?」
混乱と怒りを混ぜた表情の優斗に、上から目線でディオウは言った。
「直ぐに答えを求めようとし過ぎだ、君は。少しは自分で考えるんだな……」
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