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気付いたら眠ってしまったらしい
窓の外は薄暗い夕暮れ時
トン、トン
普段誰もノックなんかせず入ってくるので、なんとなくだけど相手はチャンミンじゃないかと思っていたら、ドアが開き予想通りチャンミンの姿
「落ち付きました?」
「あぁ…悪かったな、追い出したみたいで」
「いえ、その事なら気にしないで下さい。それよりも、ユノ」
「ん?」
「ユチョンが出て行きました」
「え?それ、ホントか!?」
「はい。荷物は後で取りに来るみたいでしたが…ユノは知ってたんですか?」
「……俺のせい…かな」
「何かあったんですか?」
心配げなチャンミンを見て折れそうな心
言ってしまえば楽になるのかな
…いやそれじゃまた、ユチョンに怒られるな
『直接言ってよ』
「ちょっと、ケンカだよ。はは、たいしたことじゃないんだ」
「………」
「チャンミン?」
「あなたにはたいしたことじゃなくても…ユチョンはかなりつらそうでしたよ…ユノ…ユチョンを悲しませないで下さい」
「……」
チャンミンが拳を握りしめ何かこらえているのが見えた
ただ、その意味がわからない
「一生こんな日が来なければいいと思っていました。僕には近づけない距離があったから…2人が笑顔でいられればいいと、それがいいとずっと…」
「おい…なんの事だよ」
「僕は2人を愛しています。でも…ユチョンには別の感情を持ち続けていました。でもユチョンの横にはユノがいた…」
「お前…まさか…ユチョンが好きなのか?」
「言わないつもりでした。でも、ユチョンは知ってしまったようでしたから」
チャンミンは自分のPCの最近使ったファイルが『詩』になっていた事で、それが読まれた事に気付き、ユチョンに聞いたらしい
『詩』と名付けられたユチョンへの想いを綴った『日記』
ユチョンは「答えを出す」と言って宿舎を出たという
チャンミンが…ユチョンを?
「お前…じゃあ、俺の相談…は、はは、何やってんだ、俺。情けない越して恥ずかしい…」
「恥ずかしがってる場合ですか?僕の知ってる頼もしいリーダーはどこへいったんです?」
「泣き言ばかり言ってた俺が頼もしい…か」
「僕にとっては、ユノは尊敬するに値する人です。だから、僕の気持ちはPCの中に封じてたんです」
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