Xでも恋をする

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「中性?ってなに」 髪を巻いた濃いメイクの女が俺に問う。 高校に入ってすぐに、俺は16歳になった。 受験は面倒臭いので、公立の馬鹿校に入学。 まわりはやっぱり馬鹿だった。 高校デビューもはなはだしい奴ら。 「んー、性別不明」 俺は目を見ないでそれに答える。 「まじかあ!確かにイケメンだよ陽は」 イケメンイケメーンと下品に笑って、回りがはやしたてる。 俺は画面を見たまま、少しだけ苦笑した。 誰も信じない、か。まあ当たり前だろう。 身体は女、なんだから。
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