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俺の名前は『永宮 翔麻』。 普通の私立高校に通う普通の…いたって普通の高校生三年生だ。 突然だが、俺には今彼女がいる。 付き合ってそろそろ三ヶ月になる、俺の最長記録更新中で、このまま高校最後の夏休みをエンジョイしたい、と終業式の間ずっと悶々としていた。 そして、気がつけば俺は居眠りしていたらしく、隣の友達に起こされた頃には終業式は終わって、足はガンガンに痺れていた。 廊下をぎこちなく歩いてると、後ろから誰かが肩を叩いた。 翔「なんだ、悠斗か」 そこには中学校からの腐れ縁で、何かと俺にダル絡みをしてくる『渡辺 悠斗』がいた。 悠「なんだはないだろ~?足が痺れて歩きにくい翔麻を助けてやろうかと思ったのに~」 そういいながら悠斗は俺のふくらはぎをポンと蹴った。 翔「~~ッ!!」 なんとも言えない感覚が俺の足を駆け巡り、やっとこさで歩いていた俺の足は完全に止まった。 悠「ははは~我に逆らった罰だ(棒読み)」 翔「お前…後で覚えとけょ?」 手摺りに捕まった状態で悠斗をキッと睨んだ。 悠「わ、悪かったょ!そんなに怒んなよ…」 ったくコイツは… 足の痺れも程々収まってきた。 しかしながら、あの体育館の硬い床に胡座とはいえ長時間座らせ続けるのは如何なものかとつくづく考える。 いってもあの体制のまま居眠りしていた俺の落度でもあるんだが、教師はパイプ椅子なのにも関わらず、何故生徒は地べたなのか?どうにも納得できない次第だ。 夏だったからよかったものの、冬場は相当こたえるんだよな…皆も一度は経験があることだと思う。
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