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それは授業参観の知らせの紙だった。
ダンは拾うなり、丸めてゴミ箱に捨てた。
両親のいないダンには目障りだったのだ…
ジリリリッ
ダンはまだ鳴り続ける目覚まし時計に妙に苛立ちを感じ投げ飛ばした。
「ダンくん~ご飯だぞ!!」
下から親戚の叔父、武司 が呼んでいる。
苛立ち残る気持ちがダンを無言にさせた。
といってもダンはいつも武司の呼び掛けには無言で返した。
ダンは中学二年に事故で両親を亡くし、引き取る所がなく、たらい回しにされていた。
そしてようやく引き取ってもらったのだが、ダンの頭の中には既に家族という言葉が消えていた…
こんなダンはうるさい叔父のために、重たい足どりで階段を下りるのだった…。
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