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「いや、すまん止まらないからつい…」
ボーイッシュ風の髪型で肩まで髪が伸びており釣り目の顔した少女が俺を見て左右に目線漂わせて、止めたのはいいがどうしようかと困った表情をしている。その背中にはギターケースみたいのがあるけど今は触れないでおこう。
「…ついって……はぁ~それでなにかようですか?」
ここで俺がキレても話が進まないので我慢しよう…キレる体力もないし…
その少女が俺の言葉を聞いて目を丸くしているけど…気にしないでおこう寒いし…
「…君はいきなり後ろから蹴られたのにあんまり怒ったりしないんだな」
…怒りたい気持ちはあるけど…残念ながら俺にはそんな体力が残されてない…それに女の子にあんまりキレたくないしな…
「怒ったって仕方ないだろ…それよりなにか俺になにかようなんだろ?」
「そ、そうだな…単刀直入に言う…その自転車を借りたい」
…いきなり蹴りかますような奴だが、そんなに悪い人ではないだろう…たぶん…
「…いきなりこんなことをしたんだ、たぶん急ぎ用があるんだろう…」
俺の言葉にうんうんと頷くが……
「だが断る!!」
唖然としてる女の子をおいといて、俺は倒れた自転車を起こしてまたがり、いざ鎌倉………本当になに考えてんだろうね我ながら寒いよ…うん。実際寒いけどね…
俺がペダルる力を入れて進もうとした時…
「行かせるものか!!」
ドンッと俺にまた蹴りが炸裂しまたさっきと同じことが繰り返される。
………………もう考えるのはよそう死にたくなる。
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