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まあ、少年は学区最大のスキルアウト組織の幹部であったこともあったし、今はその頃よりは少ないもののスキルアウトたちを束ねている
そんな少年に今更、にらみ程度でひるんだりなどしない
「まあ、知らないなら知らないで良いんだが。・・・見つけちまった以上、見過ごす訳にもいかねえんでな」
少なくとも以前、スキルアウト組織を束ねていたリーダーなら見過ごさないであろう
少年も規模は小さくなったとはいえそのスキルアウト組織を束ねている。その為、見過ごすのは心のどこかが許さなかった
自分らしくないと思いつつも
「なんだよ、どうせお前も無能力者なんだろう。お前は気付いていねえかもしれねえが、こいつ大能力者なんだ。こんな俺らを見下すような奴どうしたって関係ないよなあ?」
そう言い、どいた男の後ろでスキルアウトに脅された所為か縮こまり震えている少女の姿が見える
その様子、正確には少女の身にまとう制服を見て少年は彼女が狙われた理由が検討付いた
彼女は常磐台中学の生徒だった
この《学園都市》は名前の通り学園の街だ
広い敷地の中に多くの学校が存在している
その中で五本の指に入る名門校
そこに常磐台中学は含まれる
常磐台中学は能力が大能力者以上でなければ籍を置くことができないというお嬢様学校である
つまり、常磐台の制服を着ている生徒を捕まえればそれは大能力者である確率が大いにあるというより二人いる超能力者以外は全員大能力者なのでほぼ間違いない
それらの事からスキルアウト達は彼女を標的としたのだろう
もちろん、お嬢様学校に通っていることから金銭的なことも含めるが
「ふう、話し合って解決するきはないらしいな、っと」
そう言いきるまでに少年の拳が正面の男のみぞおちに食い込んでいた
まさしき、刹那の出来事
当事者である男は自分になにが起きたのか理解できぬまま地面にくずれ落ちた
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