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龍司さんと涼太さん広志さんの3人は 俺からしたら考えられない様な 物凄い話を まるで日常会話の様に 普通に話ている
俺はただ 黙って聴いているだけで 会話に入る事は出来ない
いつかは俺も こんな会話を平然と出来る様な男になれるのだろうか...
俺は とんでもない世界に足を踏み入れてしまったんだと 今更ながら実感した
俺は まるで置物の様に固まっていると 龍司さんが俺の肩に手を掛け
「俊明 誰でも最初は何も知らねぇ 経験がなけりゃ知識も無い そんな事は 当たり前の事だ 今はオマエも俺の話が 難しく聴こえるかも知れねぇがな オマエなら すぐに理解出来る様になる 気楽にいけ」
大事な話をしながらも 俺にも声を掛けてくれる しかも絶妙なタイミングで
龍司さんて マジで相当ヤバイ人なんだろうけど なんか不思議な魅力がある人だよな 俺が裏切ったり敵対する様な事が無ければ 多分 大丈夫 いや 絶対 大丈夫 俺が消される様な事は無い
俺は この人に付いて行く
龍司さんはタバコの紫煙を燻らせながら
「これだけの情報が漏れてるって事は 俺達も日本での商売は ここらが潮時って事だな」
広志さんは少し考えるように
「そうかも知れませんね このままパクられるまで続けたら 今までの全てが無意味になりますもんね」
涼太さんは笑いながら
「でも龍司さんは 本当に人が悪いですよ 行かなければ自分達には 何の問題も無く終わる話を わざわざ紙粘土持って行くなんて 県警本部も大喜びで 大事件を挙げたなんて思ったら C-4爆弾じゃなくて 紙粘土だなんて マジで爆笑もんですよ」
3人は笑っている 俺もとりあえず笑っているが 俺からしたら笑い話なんて言えない 物凄い話だ
龍司さんは楽しそうに言った
「俺を嵌めようなんてのは 三流共には100年早いって事を きっちり教育してやらねぇとな」
広志さんは突然 あっ と気付いた様に
「そういえば 明日の俊明の件ですが こんな状況の中で 大丈夫なんですか?」
俺は 物凄い話を聴いていて 明日の事を忘れかけていたが 広志さんの言葉を聞き 急に不安感に煽られた そうそう 情報漏れって事は 俺もヤバイんじゃないの...
刑務所行きたくねぇし
う~ん... 俺は いったい どうなることやら
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