1*80年ぶりの再会

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「アアアアルケインさまー!!」 息をきらして駆け込んで来た部下は、大層な慌てぶりだった。 「どうしたんだい?」 「あ、はい、え、えーと…なんと言いますか………。」 部下は明らかに動揺している。 やはり何かあったらしい。 「ふふ…もう少し落ち着きたまえよ。ワインでも飲むかい?」 「そ、そのワインが大変なんです!!」 「………なななんだとおおおォォっ!!????」 パリンッ アルケインが落とした空のグラスが弾けて床に散らばる。 「ひっ……!」 アルケインの豹変ぶりに、部下の顔はさらに青ざめる。 アルケインは目から鼻にかけて仮面で顔を覆っている。 その表情は読み取れない。 だが、抑え込むような黒々とした怒りがオーラのように吹き出しているのだから。 「僕のワインがどうしたって…?」 「それが…何者かの奇襲を受け、倉が破壊されていて…。」 「な、な、な。」 アルケインは口をパクパクさせながら、言葉が見つからないようだった。 はっきり言って、アルケインのほうがよっぽど動揺している。 「あの、アルケイン様…?」 「…の…。」 「の??」 「……僕のフィアンセ達に指一本でも出そうもんなら、全員干物になるまで吸ってやろうか!?あァっ!??」 まるで、どこぞの不良のようにキレると、アルケインは窓から颯爽と飛びだして行った。 「ア、アルケイン様!?ここ3階……って行っちゃったよ……。」
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