3*黄色い鼠

4/7
前へ
/44ページ
次へ
さらに翌日 「……。」 今日のメニューは卵料理。その為には大量の卵を使用するのだが……何故か卵はパックごと忽然と消えていた。 流石に唖然とするおばちゃん。 「…どうかしたんですか??」 そこに、たまたま通りかかったアルケインが、ひょっこりと顔を出した。 「…ああ、アルケインさん。いやあね、実は今日のご飯に使おうと思ってた卵がどっか行っちゃってねぇ。」 おばちゃんは困ったように、食料庫を見渡した。 「どこかに行った…??盗まれたってことでしょうか??」 「いやあ、それは分からないんだけどねえ。もしかしたら兵士さんの不始末かもしれないし…。」 そういえば、今日も鍵がかかってなかったねぇ、とおばちゃん。 「ま、今日は兵士さん達にはちょっと我慢してもらうかねぇ。あ、将軍さん達の分は用意するから安心しとくれ。」 「はぁ…ありがとうございます。」 アルケインは腕一杯にワインを抱えながら、礼を言った。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

72人が本棚に入れています
本棚に追加