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「あのでっかいのはどこいったのかな……?」
一人そう呟いてはみたものの、答えが返ってくるわけもなくひたすら謎は深まっていくばかり。
かといって声をかけることもできずに藍華は篠原達を見守るのだった。
――目撃者がもう一人いたのはまた別の話。
春斗はぐったり横にのびてしまっているので、篠原が肩を担ぎひきずるようにして公園を出始める。
(え……あの子どこいくの?)
藍華は一人疑問に思う。篠原が進む方向は学校とは正反対だったのだ。
段々と離れていく篠原達をしばらくぼんやり見つめていた藍華だったが、慌てて身を隠していた草むらを飛び出し二人の後を追い掛けていく。
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