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篠原は止まる事無く歩き続け、やがてとある家の前で立ち止まった。
隣で肩を担がれている春斗はいまだにぐったりとしており、意識を失ったままだ。
「篠原君の家なのかな……?」
藍華はとりあえず見つからないよう電信柱に隠れたりしながら、二人を尾行してきたのであった。
(……私なにやってるんだろ)
篠原は目の前にある家を端から端まで眺めたかと思うと、ずんずんとインターホンも押さずに家のドアの前へと進んで行ってしまった。
「……杉浦?」
藍華が見つめる先にはその家の表札があり、そこにはくっきりと杉浦の文字。
頭の上に疑問符を浮かべている間に、篠原達はいつのまにか家の中へと入っていった。
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