第2話 混乱への入り口

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「勿論、僕もチカラが使えます。そして、春斗さんもね」 「待った、薬を飲まなきゃチカラは使えるようにはならないんだろ?飲んだ覚えなんてないぞ」 篠原の話に、俺はたまらず口を挟む。 俺の問いに篠原は微かに笑ったかと思うと、突然真剣な顔になった。 「世界には、チカラを悪用する人が当然出てきました。それらに対応するべく、組織が結成されたんです。その名も、《SUN》」 (SUN?……太陽?ってか俺の質問スルーされたな……) もう一度質問してやろうかと思ったが、とりあえず俺は状況の整理を優先する 「つまり、お前がその《SUN》とかいう組織の人間ってことなのか」 「その通り。簡単に言えば、正義の味方ってところですね。春斗さんをスカウトしに来たんです」 「は?」 自分がそんな組織にスカウトされる理由はない。 「春斗さんの“チカラ”は、結構レアなんですよ」 篠原がニッコリ笑う。 俺はあの公園で、どでかい虎を消した。それが“チカラ”というやつなのだろう。 しかもどうやらレアらしい。 だから、スカウトされたと。 「ちなみに篠原はどんな“チカラ”を使えるんだ?」
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