第1話 始まり

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けたたましい音が聞こえる。 とある一軒家の中にあるとある部屋で、俺はぐっすりとベッドで爆睡していた。 ジリリリリリリ。 けたたましい音が聞こえる。 俺はのっそりと右手を目覚まし時計へと伸ばして、眠りを妨げる騒音を“消した”。 寝返りをうち、伸びをしてからもう一度縮こまったところで、部屋のドアが勢い良く開け放たれる音が聞こえる。 「兄ちゃん!!もう時間だ……よ……」 「ふぁぁ……ん?明(アキラ)か、おはよう」 俺はまだ半開きのまぶたをこすりながら、こちらを凝視する弟を見つめた。 「あぁ、うん、おはよう……じゃなくて!兄ちゃん今日から学校だよ!?」 明が慌てた様子で寝ぼけ眼の俺にそう告げた。一瞬にして凍り付く俺の部屋。 沈黙を破ったのは、 「遅刻だぁぁぁぁぁぁ!!」 恐怖の絶叫。もとい、俺の叫び声だった。
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