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ゆらゆら。ゆらゆら。
閉じた目蓋の裏にチラチラ日差しが入ってくる。
体がなんか揺れているような気がする。
あー、なんだ?
ていうか、僕はどうしたんだっけ?
「うにゅぅ…」
ゆっくりと目を開けた。
「お、目ぇ覚めたか?」
まだぼんやりとした意識と視界。
知らない声が降ってきた。
「うぅー」
僕は寝起きがあんまり良くない。目を擦りながら声の持ち主を探した。
「もうギルドに着くからな。大丈夫だぞ」
はい?ぎるど?
ぱちり、と目を覚ました僕と知らない男の人が目を合わせる。
「…誰?」
なんか、超!顔が近くに有るんですけど。
しかも、僕、抱っこされてる!?
この歳になって抱っこはいやだぁぁ!!
「降りゆ!離してくだしゃい!」
あれ?何か、体がおかしいよ?
明らかに、自分の腕が短い!手も小さい!
何より、子供みたいに縦抱っことか、僕がいくらチビでも出来ないはずだよ!
ま、さ、か。
「…!」
自分の体を見下ろしてみた。
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