トラウマと支える者

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しばらく待っていると。 愛先輩が帰ってくる姿が見えた。 「‥‥‥!!」 見えた光景に思わず心臓が縮み上がる。 隣にいる男の人は誰なんですか? なんで楽しそうに手を繋いでるんですか? なんで‥‥‥嬉しそうにキスしてるんですか? 思わず足が縮み上がる。 けどそんな事をしてる間にも愛先輩と男の人は俺の前までやって来る。 涙を堪えながら、歩いてくる二人の前に歩を進める。 「‥‥‥愛先輩」 「な、乃斗君?」 愛先輩の驚いた声。 「と、隣にいる人は誰ですか?」 「うーん‥‥‥お兄ちゃんかな?」 「手を繋いだり、キスをしてるのに、ですか?」 この周りの空気が凍った。 でも俺には愛先輩の言葉を待つ事しか出来ない。
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