音楽室

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「今はこの18人で活動中なの。まだ足りない位だから加藤君、是非入ってね。」 そんな事言われても……。 「俺、音楽ってあんまり……。」 「じゃあ私達の演奏聞いてよ。」 「まぁ、それくらいなら。」 そう答えたら伊東先輩が笑って、楽器を出して椅子に座った。 他の人もそれに続いて座る。 一列目、俺から見て左側から葉山先輩、青柳先輩、前田先輩、橘先輩、松浦先輩が座ってる。 二列目、左側から椅子が一個空いていてその隣に志村先輩、伊東先輩、永山先輩、桐山先輩、高畑先輩が座ってる。 三列目、左側から三ノ宮さん、黒崎先輩、河崎先輩、山崎先輩が座って……。 つまりパーカッションとは打楽器の事なんだと、この時理解した。 「おーい、みなみぃ~合奏するよぉー。」 伊東先輩が別室で練習していた渡辺先輩を呼んだ。 渡辺先輩は直ぐに出てきて空いていた席に座る。 「じゃあ音楽を余り知らない加藤君のためにこれを演奏しますっ!!」 池田君がドラムのスティックをカチカチと叩いてテンポを決めてる。 そして、大きな声で 「1、2、1、2、3、4!!」 と言うと聞き慣れたイントロ。 ―――……これ……。BUMPの天体観測だ……。 軽快なメロディラインとそのラインを引き立てる低い音。 そしてイントロが終わると今度ははっきりとしたメロディに変わる。 初めて楽器の演奏を聞いたが凄く引き込まれた。 それを言葉には出来ないけど。 でも一つだけ思った。 ――俺も、この中に入りたい って。 だから決めた。 俺、入部する。 これが正しいか正しくないかは解らない。 でも、やりたいんだ。
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