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天界の東の端の荒野にある、天界兵を育てる戦闘教育学園、星魔(せいま)学園。
下は二歳から、上は七十歳までと様々な人々が、いつしか天界で神の次に偉いとされる、天界兵になることを夢見て、天界中からここへ通っている。
全寮制の為生徒となった者は、身分や地位等は関係無く、全員寮に住むことが決められている。
家に帰れる時間は一年の中でたったの三日。
しかも、東の端の建物もない荒野に建っているために、殆どの者は家に帰れないと思っても良い。
この学園を卒業するまでは家族にも会えず、暇になってもすることもない荒野に建っていることから、まさに肉体面も精神面も極限の状態で学ぶことになるのだ。
大抵の者は途中で力尽きるか、精神が病に侵されてしまうかのどちらかである。
肉体も精神も両方強く兼ね備えている者だけが、天界兵になれるのだ。
そして、普段は極限状態のために声一つ出てこない学園だが、今の時期だけは皆活気で満ち溢れていた。
何故か、それは今の時期、天界兵の次に大切な地位を決める時期だからである。
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