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気づいたら、私は真っ暗闇にいた。
何も見えなくて、怖くなったから、前か後ろかもわからない道を、ただ真正面に走っていた。
やっと、明かりが見えた先には小さな館。
暗闇の中、光っている館なんて怪しいけど、やっと見つけた明かり。
足を一度だけ止め、ゆっくりと前に進む。
古い洋館のようで、近づけば近づくほどボロボロの館が見えてくる。
正面の扉の前に立つと、所々窓が割れていたり、塗装は剥がれ落ち、錆びた壁等がむき出しになっていた。
ゴクリ
カラカラに乾ききっている喉をなんとか潤し、ゆっくりとドアを開ける。
キィー…
――――――パタン
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