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「さぁ、僕の入れた紅茶を飲んでください。体の芯から暖まって冷えた体にぴったりですから」
――――ホントに?
毒とか入ってるんじゃないの?
つい疑ってしまい、カップに手を伸ばさずにじっと見つめてしまった。
「大丈夫、毒は入れてません。安心してください」
なかなか手を出さない私の気持ちに気づいたのか、そう言ってすぐに自分のカップに紅茶を注ぎ、少しだけ口をつけた。
「ね?」
にっこり笑ったまま、普通に紅茶を飲んだ為、もう一度カップを見つめる。
ゆらゆら揺れながら湯気を漂わせている紅茶のいい香り。
急に、喉がカラカラだった事を思い出し、一気に飲み干した。
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