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部屋の前、鞄の中から鍵を出す間、彼女はうつ向いたままで。
「あのさ、俺の部屋本当に俺しか住んでねェんだ。
もし、行く当てあるならそっち行ってもいいし…
今更だけど…」
確かに今更。
自分で勝手に彼女の鞄とか持って部屋まで連れてきて。
鞄の中、やっと見付けた鍵に部屋を開ける。
「どうする?
黙ってたら、俺の好きなようにするよ?」
そういう俺に頷いた。
「なら…入れよ」
彼女を先に入れ、荷物を玄関に。
部屋に鍵をかけ、靴脱いで入る俺に後を着いてきた彼女。
丁寧に靴揃えて。
「ちょっとそこで待って」
急いで、風呂に行ってバスタブに湯を入れっぱなしにし、
部屋に行って着替えとバスタオル持って玄関あがったままいる彼女の前。
「いつからあそこにいたのかは知らねェけど、俺よりは体冷えてるだろ?
先に風呂に入れよ」
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