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゛ ありがと ゛
そう聞こえるか聞こえない声で言うと玄関入り口の風呂場に入って行く。
あ…名前。
ま、いっか。
あとで。
俺も着替して、キッチンへ。
温かいなんかと思って冷蔵庫を開けたら牛乳しか使えるのしか無くて、それを取ってホットミルクを作り始める。
俺は気が付いたら施設にいた。
四歳の誕生日に親戚と言う大人が俺を引き取ってくれて、
てっきりいじめられるかそんなもんだと思っていたが…
意外にも、優しく接してくれて、一人で住んでも苦労しないようにと、掃除なり料理なり日常の事まで教えてくれた。
今は、その親から金もらって、ここに住まわせてもらってる。
「…あり…がと」
その声で振り向くと、彼女は肩にバスタオルかけて、照れたように微笑んだ。
「イヤ」
…思った以上に…
可愛い。
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