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私の大切なあの人は
交通事故で呆気なく逝ってしまった
車道に飛び出した猫を助けようとして自分が車にぶつかった
あの人の腕の中にいた猫は無傷だったけど、あの人はしばらくして息を引き取った
私は…
その場にいた私は傷ついたあの人に酷い事を言ってしまった
「猫なんてほっとけばいいじゃない!!」
「猫の為に傷ついて
バカみたい!!」
……その直ぐ後だった
悲しそうな目をして
あの人が息を引き取ったのは…
…あんな事
思って無かったのに
言うつもりじゃ無かったのに…
何度死のうと思ったか知れない
もう一度
あの人に会って誤解を解きたい…って
………
─いつの間にか
私はあの人のお墓の前に来ていた
私はその冷たいお墓に触れる
─こんなに冷たい墓の下にあの人は眠っているの?
可哀想に…
私はお墓を抱き締めた
─少しでも
温かくしてあげる…
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