第3話 TERROR/ドールの謎

7/10
前へ
/495ページ
次へ
グラグラグラ… 「ん?地震!?」 恭介は家の揺れで飛び起きた。 「なんだ、地震じゃないみたいだな…あぁ、もうこんな時間か…最近疲れ気味だしなぁ」 部屋の時計は11時20分を指していた。 再び毛布をかぶり、眠りにつこうとしたが、窓の外の異様な光景とテレビの深刻そうな報道が目に飛び込んできた。 思わず目をこする。 景色が変わらないことを確認した。 頬もちぎれるほどつねるが、風景は変わらなかった。 「なんじゃこりゃ!?寝てる間に何があった!?」 テレビの報道に目をやる。 {現在の状況をお知らせします。 現在、東海道新幹線・柏花駅付近にて線路が突然崩落、瓦礫の下敷きになり1人が意識不明の重体、6名が軽傷を負っています。 また、柏花市内の各地で道路が陥没しています。これにより、かなりの交通渋滞が予想されます。 東名高速道路・柏花ICそばでも陥没が発見されています。ここを、警察の部隊が封鎖しているとの情報が入っていますので、ご注意ください。 新しい情報が入りました、東海道新幹線の線路が崩落したことにより、柏花経由の新幹線が全てストップ、新幹線よぞら015号では多数の負傷者が出ている模様…} 「こんなことができるのは…いや、こんなことをするのはドールしか考えられない!!」 恭介はベッドから抜け出し、服を着替えて家を出た。 家の横の隙間に、恭介に託されたバイク"フェアリーテイラー"が停めてあった。 「しゃっ!!待ってろよドール!!」 フェアリーテイラーに跨がり、エンジンをふかし走り出した。
/495ページ

最初のコメントを投稿しよう!

164人が本棚に入れています
本棚に追加