第4話 TERROR/迫るオニ

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ピンポーン 恭介はバイクを駆り、ある家の前までやって来た。 インターホンを押して約5秒後、"その人物"はドアを開けた。 「どちら様?あぁ、さっきの子かい?さっき悲鳴が聞こえたけど、何かあったのかい?」 「はい、商店街が…怪物に襲われました…」 「なんだって!?」 恭介が訪ねたのは、先程会った南柏花大通沿いに住む女性。 「ここの辺り、騒音は酷かったんですか?」 「まぁね…電車の往来は多いし、そこの大通りは夜になっても車が多いもんだから… ついでにいうと、近くに高速道路が走ってるでしょ?だから排気ガスもすごくてさ…でもここらの住民はみんな諦めてるよ… となりのお爺さんを除いてね…」 「……。そのお爺さん、今どこに?」 「この前、町内会の温泉旅行に行ったはずなんだけど、たった1日で帰ってきたみたいでねぇ… 今はたぶん散歩に行ってると思うよ」 「わかりました、ありがとうございます」 恭介はゆっくりドアを閉めた。 すると、ちょうどそのお爺さんが散歩から帰ってきた。 「おぉ、君はさっきの…お茶でもどうじゃ?さ、上がって上がって」 「はい、お願いします…」 お爺さんは温かく恭介を迎えてくれた。 「はい、お茶どうぞ…お菓子は和菓子で大丈夫かい?」 「えぇ、お構い無く」 部屋の中に、お茶をすする音が響き渡る。 暫くして、沈黙が訪れる。 その沈黙を、恭介が破った。 「あの…この辺り、ずいぶん静かになりましたね」 「ああ、そうじゃな…電車も車も通らない、その上商店街の耳障りな声も聞こえない!!実に快適じゃ」 「この快適な環境を得るために、"あなたが壊したんですね"?」 「!?」
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